2007年9月27日木曜日

川越に料理店「黒豚劇場」オープン

09月19日 asahi.com


  食材や酒、調味料、内装に至るまで「埼玉産」にこだわった豚肉料理専門店が川越駅東口にオープンした。埼玉県川越市内の若手経営者が企画し、東京・赤坂に 今年1月に開いた「黒豚劇場」の2号店。県内への転入者や出張族に県産品の魅力をアピールするのが狙いだ。客足も順調で、将来的には海外進出も視野に入れ ている。

 「黒豚劇場・川越入り口店」は、県内でやきとり直売店を展開する川越市の「ひびき」(日疋好春社長)が運営する。ビジネスホテ ルの2階に間借りし、カウンターを含め43席。店のプロデュースにあたっては、1号店と同様、同市を拠点に異業種交流を進める「川越style倶楽部」メ ンバーの若手経営者らが中心になって取り組んだ。

 料理は県産ブランド「彩の国黒豚」の炭火焼きや串揚げなどを目玉メニューに据えた。県酒造組合の協力で、県内で日本酒をつくっている全36蔵元の銘柄もそろえた。

 内装は、イモの産地としても知られる川越周辺の農村風景をイメージしたつくりになっている。地場の工芸品のほか、地元企業が生産した製品を展示するケースも店内に置いた。

 飲食店に金属の切削加工品があるのは不釣り合いとの声もあった。しかし、「埼玉のものづくりを店全体で表現したかった。地元の匠(たくみ)の存在を酒の肴(さかな)にしてもらえれば」と日疋社長は展示に踏み切った。

 今月10日の開店イベントでは、県や関東経済産業局の幹部らが駆けつけ「民間主導で埼玉の地域資源が発信される場が出来たのは心強い」とエールを送った。

 首都圏での展開が軌道に乗れば、海外での出店にも意欲を示す。10月には、同倶楽部メンバーが米国・ニューヨークへ乗り込み、地場産品を紹介するイベントの開催計画も持ち上がっている。